ルールの存在しないサッカー?!
大部分の民俗フットボールがもっていたルールというのは、ゴールをどこに設けるか・・・
しすて、ボールをどうやって投げ入れて試合を開始するか、どうやったらゴール成功となるかといったわずかな点に関するものでしかなく・・・
それらは、エリック・ダニングとケネス・シャドが『ラグビーとイギリス人』のなかで使っている言葉を借りれば、「伝統によって合法化された、単純かつ不文の慣習的ルール」なのでした。
民俗フットボールのもう一つの共通点は、レフェリーがいなかったということです。
・・・これは、ルールがほとんどないということから必然的に出てくる特徴でした。
デザインの優れたサッカーユニフォームがある現代のサッカーやラグビーでは、あらかじめ定められた詳細なルールに基づいて、違反行為をした選手を罰する権限を与えられているレフェリーがゲームの進行をコントロールします。
それに対して、民俗フッドボールの場合はレフェリーが存在しなかったので、ゲーム進行のコントロールはプレーヤー自身に委ねられていました。
・・・そのため、彼らが自制心をもってプレーしているうちはよかったのですが、ひとたび自制心を失うと、フットボールは騒乱と破壊と死傷の同義語になったのです。
ルールがほとんどなく、レフェリーも存在しないということは、フットボールを統括する大きな組織が存在しないということでもありました。