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2010年08月 アーカイブ

日本の建築技術 3

床の間の脇に、平書院をとっています。


床柱脇の棚は、天袋が二重に入って上の天袋の襖の引手が蜘蛛型になり、三枚の板で構成された中棚には網目状の透し彫の袖板がついています。


茶室の天井は、面皮小杉を用いた小さな格子の格縁を吹き寄せにした格天井となり、一格間毎に張り方の向きを変えて植物とくさ、山吹、をがら、つくも、あし、すすき、がま、わらび等iを入れるという従来あった形を最高に利用した組み合せで新趣向を生み出しました。


茶室の点前座にあたる台目畳の南側には、下地窓がきられます。


これを南面の縁から見た意匠は、台目残り分の奥行の天袋が菱型の引手でつき、縦の竹をやや波模様に組んだ下地窓が天袋の下に入り、水屋流しが床面にとられています。


そして、この意匠は、茶室南面の藤の張付けられた腰障子に連続しています。


南面の縁から見た場合、下地窓の東側は、次の間の棚の深さ分だけ色付の土壁にし、次の間の二本三本の吹寄せの腰障子に変わるのです。


そして、この縁の遠くに見える突当りは、床面から腰までの障子と独特な意匠の竹の欄間になっています。

日本の建築技術 4

次の間は、色付の糸面角柱と鴨居が基本となっています。


この壁は、部分的に紙を貼った色土壁になります。


この意匠は、次の間西側の水屋棚の下半分で、小さな三枚の棚板の壁に接触するところを紙貼りにすることで生かされています。


水屋棚の上半分は、奥に紙貼りなしの五枚の棚を組んで表面を丸い引手のついた引違いの襖で隠しています。


この水屋棚の床面は、床権の上に板を張ったもの。


また、次の間の天井は、自然木の樟縁になっています。


素は、まったく見当らないことになってしまうのです。


したがって、「数寄屋造を書院造で造って…」とか「書院造の仕方で造られた…」の解説は、ここでは意匠的には当をえていません。


また、この茶室は閉鎖的なものではなくて、三畳と共に開放的なものを表現しているのです。


こうした山荘の適切な呼び名は、限定をつけたり、二重三重の用語の使用以外には考えられません。


そこで、私は、簡潔な呼び名「数寄屋風座敷」がこの茶室と次の間の二間を持つ灯心亭にふさわしいと思っています。

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